ディアブロ3のスキルの大半はリソースやクールダウンといった形で使用制限が設けられており、これを解消し、スキルの回転率を上げることが攻略ポイントのひとつとなっている。ここではクールダウンの短縮方法について解説する。
2015/08/29 追記:
海外サイトのWebツールCooldown Reduction Calculatorにつながらないです。サービス停止かもしれません。
スキルのクールダウン時間短縮(CDR)
クールダウンスキルというのは、使用すると一定時間経過しないと再使用できないタイプのスキルのことをいう。いわゆるタイマー付きのスキルである。最近ではMOBA系で採用されているため、ご存知の方も多いのではないだろうか。
ちなみにクールダウンという言葉は、「熱を冷ます」「冷静になる」「休憩する」といった意味だ。
クールダウン系は、主に防御や補助的なものが多いが、中には強力な攻撃スキルや変身スキルなどもあり、ビルドによってはリソース以上に重要な要素となる。
クールダウンタイマーは、アイテムにつく「全スキルのクールダウン時間をX%短縮」の特性をはじめ、パッシブスキルなどによって短縮することができる。
英語版では、Cool Down Reductionと言い、CDRと略す。
クールダウン時間短縮の基本メカニズム
2.2では、レジェンダリーアイテムの「イン=ジオム」や「オブシディアン・リング・オブ・ザ・ゾディアック」といった特殊なクールダウン短縮効果を持ったアイテムが追加されている。これらについては後述することにして、まずは一般的なメカニズムを押さえておこう。
①短縮率に応じて、再使用に必要な時間(タイマー)が減少する
「全スキルのクールダウン時間をX%短縮」をつけると、タイマーが割合で減少する。
例
10秒に1回使用できるスキル
アイテムに「クールダウン時間短縮+10%」
→9秒に1回使用できるスキルになる
30秒に1回使用できるスキル
アイテムに「クールダウン時間短縮+10%」
→27秒に1回使用できるスキルになる
②クールダウン短縮効果は合算して適用ではなく、1つずつ適用
「クールダウン時間短縮X%」をたくさんつけても、実際のクールダウン時間は期待したほど短くならない。100%にならないための措置だと思うが、短縮効果は1個ずつ適用されていく仕組みになっている。
計算式
CDR = 1 – [ (1 – CDR1) * (1 – CDR2) * (1 – CDR3)… ]
簡単な例
・10秒に1回使用できるスキル
・片手用武器2本に、それぞれクールダウン時間短縮+10%
・パラゴンレベルで10%
誤 10% + 10% + 10% = 30% 10秒→7秒
正 1-(0.9 * 0.9 * 0.9) = 0.271 = 27.1% 10秒→7.29秒
もっと簡単に書くと
10秒 * 0.9 * 0.9 * 0.9 = 7.29秒
単純に合算した計算結果ほどの効果は得られないので、新規プレイヤーは注意して欲しい(変身系スキルを常時維持したい→○×%積めばOKというのをWebで見つけた→CDRを積んでみたけどできない!おかしい!→単純合算で計算していた、というパターン)。
③クールダウンのカウント開始はスキル使用直後
大多数のスキルは、使用した瞬間からクールダウンタイマーがスタートする。
たとえば効果時間10秒で、クールダウン30秒といったスキルであれば、実質的には20秒のクールダウンということになる。
しかし、一部のスキルは効果時間が終わってから、カウントが始まる。
筆者の知っている限りでは、デーモンハンターの「スモーク・スクリーン」、モンクの「障壁」や「七星死戯」、ウィッチドクターの「魂の歩み」が、このタイプ。いずれも無敵系の効果を持つスキルで、ゲームバランス上の措置といったところだが、もしかしたら他にもあるかもしれない。
④短縮効果はスキルを使った時点の数値が適用され、リアルタイムに変動はしない
攻撃した際のダメージは、一時的な強化を加味してリアルタイムに計算が行われることが多い。それに対しクールダウンは、スキルを使った時の短縮効果の値を参照して、クールダウンの時間が決定する。クールダウン中に短縮効果の値が変動しても、既にクールダウン中のスキルはその影響を受けないという仕様になっている。
レジェンダリージェム「俊敏のゴゴク」のランク25ボーナスを活用する時は、少し注意してもらいたい(スタック数15になってから、大技を使った方がお得ということ)。
クールダウンを短縮する方法
・装備につく「全スキルのクールダウン時間をX%短縮」の特性
・兜のソケットにダイヤモンド(最大12.5%)
・セットアイテムのボーナス
・レジェンダリーアイテムの特殊効果
・パラゴンレベル(最大で10%)
・補助的なスキルの効果
・伝達の塔門(Empowered Shrine)
「クールダウン時間短縮」のつく部位
部位 | 最大値 |
---|---|
手袋 | +8% |
肩当て | +8% |
アミュレット | +8% |
指輪 | +8% |
武器全般 | +10% |
魔力の源 | +8% |
魔除け | +8% |
矢筒 | +8% |
クルセイダーシールド | +8% |
「クールダウン時間短縮」に役立つ汎用アイテム
■兜のソケットにダイヤモンド
最高ランクの「傷ひとつない王族のダイヤモンド」で、全スキルのクールダウン時間を12.5%短縮
■レオリックの王冠(Leoric’s Crown)
・このアイテムにはめ込まれている宝石の効果を[75-100%]強化する
可変値最大の100%で、宝石の効果は2倍となる。
最高ランクのダイヤモンドなら12.5% * 2 = 25%。
▲2.1.2までは、クールダウン短縮を稼ぎたい時の鉄板アイテムだった
■俊敏のゴゴク(Gogok of Swiftness)
- 攻撃命中毎に攻撃速度が1%上昇し、回避率が0.5%上昇する。効果は4秒間持続し、15回まで蓄積する
- ランクアップごとに回避率が0.01%上昇
- ランク25ボーナス:クールダウン時間短縮率が1%上昇する。効果は15回まで蓄積する
通常のクールダウン時間短縮と同じように適用される。
スタック15の時に、クールダウンスキルを使用した場合は、+15%となる。
スタック0の時は恩恵なし。また、スキル使用後にスタック数を上げても効果はない。
■自警団のベルト(Vigilante Belt)
ベルトだが、「クールダウン時間短縮」が5-8%必ずつく
■セットアイテム、ボーンの命令(Born’s Command)
クラフトのセットアイテム
3セットボーナスに「全スキルのクールダウン時間を10%短縮」がつく
■セットアイテム、クリムゾン船長の装飾品(Captain Crimson’s Trimmings)
クラフトのセットアイテム
2セットボーナスに「全スキルのクールダウン時間を10%短縮」がつく
■イン=ジオム(In-geom)
・エリート・モンスターの群れを倒してから15秒間、スキルのクールダウン時間が[8-10]秒短縮される
2.2で追加されたアイテムで独自の仕組みとなっている。
これはスキルの所定のクールダウン時間が8-10秒間ダイレクトに短縮される。
例えば、元々が8秒に1回のスキルであれば、15秒間はクールダウン時間ゼロで使えるようになる。
通常のクールダウン時間短縮は、この引き算の後に適用される。
非常にユニークな効果なので、手に入れたら分解せずに試しに使ってみよう。
高速周回やサポートビルドで活用されている。
■オブシディアン・リング・オブ・ザ・ゾディアック(Obsidian Ring of the Zodiac)
・リソース消費スキルを当てると、自分のスキルのうちの1つのクールダウン時間が1秒短縮される
こちらも2.2で追加されたアイテムで独自の仕組みとなっている。
これはリソース消費スキルを使った際に、それが敵やオブジェクトに当たると、現在クールダウン中のスキルの中からランダムで1つのスキルのクールダウンを1秒短縮してくれる。
注意してもらいたいのは、トリガーの仕組み。
範囲攻撃スキルを使うと、それは1回としてカウントされる。
つまり、攻撃が当たった敵の数ではなく、リソース消費スキルを使ったかどうかが重要となる(もちろん何かにヒットする必要はある)。
使用回数に比例するので、攻撃速度が速いほうが基本的に効果は高くなる。
※チャネリング系スキルについての詳細は「攻撃速度の仕組み」を参照してもらいたい。
クールダウン関連のクラス専用スキル
代表的、汎用的なものをいくつか掲載。
バーバリアン
パッシブスキル「バル=カソスの恩寵/Boon of Bul-Kathos」
以下のスキルのクールダウン時間が短縮される
・<アースクエイク>:15秒短縮
・<古の民の呼び声>:30秒短縮
・<狂戦士の憤怒>:30秒短縮
クルセイダー
パッシブスキル「信仰熱/Fervor」
片手持ち武器の装備時、攻撃速度が15%増加し、あらゆるクールダウン時間が15%短縮される
パッシブスキル「統率者/Lord Commander」
<軍馬の突撃>のクールダウン時間が25%短縮され、<ボンバードメント>のクールダウン時間が35%短縮される。また、<ファランクス>によるダメージが20%増加する
パッシブスキル「法の長き手/Long Arm of the Law」
<法>を発動させた際の効果時間が5秒延長される
デーモンハンター
特になし
モンク
パッシブスキル「イタールの灯/Beacon of Ytar」
全スキルのクールダウン時間が20%短縮される
ウィッチドクター
パッシブスキル「魂の器/Spirit Vessel」
<恐怖の顔><魂の歩み><生気吸収>のクールダウン時間が2秒短縮される。また、致命的なダメージを受けると2秒間、霊的世界に入り、ライフ最大値の15%の状態で生き延びる。この効果は90%に1回しか発生しない
パッシブスキル「部族の儀式/Tribal Rites」
<フェティッシュ・アーミー><ビッグ・バッド・ブードゥー><呪詛><ガルガンチュアン><ゾンビ・ドッグ><混沌の嵐>のクールダウン時間が25%短縮される
ウィザード
パッシブスキル「覚醒/Evocation」
全スキルのクールダウン時間が20%短縮される
パッシブスキル「幻術師/Illusionist」
1秒以内にライフ最大値の15%以上のダメージを受けると<ミラー・イメージ><スロウ・タイム><テレポート>のクールダウン時間が即座にリセットされる。また、<ミラー・イメージ><スロウ・タイム><テレポート>を使用すると、移動速度が3秒間、30%上昇する
Cooldown Reduction Calculator(計算機)の使い方
海外サイトのツールなので、簡単に解説。
→Cooldown Reduction Calculator
1.クラス選択
画面左のアイコンからクラスを選択
2.クールダウン短縮の値を入力
各部位についている短縮率を入力
(半角で入力すること)
3.スキル等の細かな設定
パラゴンや、特殊なアイテム、スキル等を使用するかどうかここで設定する
主要なものはこのページで英語名付きで載せているので、確認して欲しい。
4.短縮結果を見る
→画面右下に合計値
Raw Cooldown=短縮率の単純な合計
Effective Cooldown=実際の短縮率
→画面下にクールダウンスキルの一覧
ここで自分の調べたいスキルを探して確認する
Duration=スキルの効果時間
Base Cooldown=元々のクールダウン時間
Reduced Cooldown=実際のクールダウン時間
Down Time=スキルが再使用できるまでの時間
<備考>
執筆時点では、このCooldown Reduction Calculatorは2.2に未対応となっている。
無敵スキルの変更に未対応なのと、クルセイダーの「信仰熱」が抜けている模様(バグレポート済み)
[補足]バージョン2.2でのクールダウン
バージョン2.2では、クラス用セットアイテムの6セットボーナスが非常に強力になった。また「属性の集合体」や「集中の指輪」と「自制の指輪」などのレジェンダリーの指輪が強化されている。そのため、「王家の威光の指輪」+「レオリックの王冠」という構成は廃れつつある。
そこで最近では、指輪のメインステータスを切って、これをクールダウンに付け替えるといった攻略例も多くなっている。
当ブログでも指輪といえば、以下の構成が定番と紹介している
メインステータス + ソケット + クリティカルヒット率 + クリティカルヒットダメージ
しかし、クラスやビルドによっては、以下の構成もありという感じになっている。
ソケット + クリティカルヒット率 + クリティカルヒットダメージ + クールダウン短縮
この構成の場合は、メインステータスを切っているために、クラスに左右されない汎用性がある。良品を拾った時や取捨選択の際は、このパターンも検討してみよう。