PS4 Diablo3 [雑記]
二刀流(Dual Wield)の仕組み

現在は人気のない二刀流のちょっとした解説。
興味のある人向けに、仕様等についてまとめてみた。

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二刀流とは?

それぞれの手に武器を持つ戦闘スタイルを二刀流(Dual Wield)と言う。
Diablo3では、バーバリアン、デーモンハンター、モンクの3クラスが、二刀流可能となっている。
※デーモンハンターは、片手用のハンド・クロスボウ×2という構成

オーソドックスなターン制RPGでは、二刀流なら1ターンに2回攻撃(左右の武器で一回ずつ)という感じになる。そのイメージの延長で、二刀流なら攻撃力も2倍になると期待する人もいるかもしれない。

しかし、Diablo3ではそれぞれの武器の速度に応じて攻撃を繰り出す仕組みで、武器も両手用と片手用では基本ダメージが異なる。そのため、一概に二刀流が有利という訳ではない。

バージョン2.1では、両手用武器が強化されたこともあり、「とりあえず」や「適当」で二刀流をやると、あまり強くないので注意して欲しい。

補足:最近までの流れ

拡張パック発売後から2.1までは両手用武器が弱く、二刀流が主流だった(注1)。これが2.1になって、ようやく修正が入り、両手用武器が大幅に強化された。

だた、パッチ2.2ではバーバリアンの「バル=カソスの誓い」や、デーモンハンターの「ナターリャの復讐」(注2)が強化されている(二刀流でも強い)。

(注1)正確な原因は不明だが、拡張パックで追加された新クラス、クルセイダーが両手用武器を片手で持てるという特殊仕様と関係が深いと思う。結局クルセイダーは、両手用武器を片手で持った場合、ダメージ20%オフという仕様になった

(注2)ナターリャは「復讐の雨」がクールダウンスキルなので、本来は平均ダメージの高いクロスボウの方が良いのだけれど、セットアイテムの構成上の都合(F/Rとの兼ね合い)や、専用矢筒がないことから、二刀流が主流になっている

二刀流の特徴

二刀流のメリット

①カッコイイ!
特にデーモンハンター


②攻撃速度ボーナス
二刀流にすると、攻撃速度+15%が加算される


③片手用武器は攻撃速度が速い
基本ダメージは低いが、その分攻撃速度が速い


④2本分のステータス
両手用武器に比べ、若干多くのステータスを稼げる

ソケットにエメラルドで、クリティカルヒットダメージ(CHD)を2倍稼げる
クールダウン時間短縮10%×2本といったことも可能


⑤特殊効果も2本分
2本分だから必ず強くなるとは限らないが、基本的にお得
組み合わせを考える面白さもある

二刀流のデメリット

①基礎ダメージが低い
基本ダメージ(武器の平均ダメージ)は両手用武器が上
DPSもハンド・クロスボウを除けば、両手用武器の方が高い
下の表をみてもらうとわかるが、デーモンハンターの武器のダメージは特殊


②装備集めが大変
通常は良い武器が2本必要となる
2.1以降のエンシェントバージョンの追加により、装備を極めようとすると相当な運や根気、時間が必要
当然、ラマラドニの贈り物も2つ必要になるし、リロールコストもかさむ


③予備知識が必要
攻撃速度をはじめ、いくつかの予備知識がないと、二刀流の特徴を生かせない
どちらかというとベテラン向け、マニアックな人向け

二刀流に向いているビルド

メリット・デメリットをざっと書いたが、少し補足しておこう。

二刀流は、当然だが片手用武器を使う。
片手用武器は、平均ダメージは低めで、それを攻撃速度で補うという傾向にある。
つまり、攻撃速度が重要なスキルと相性が良く、そうでないスキルとは相性が悪いということだ。
攻撃速度が重要ではないスキルというのはクールダウン系のスキルや継続ダメージスキルのことである。

また、ここにはリソース管理という大きな問題がある。
攻撃速度が速くなればそれだけリソース消費も速くなるわけで、いくら攻撃が速くてもリソースがすぐに尽きてしまってはそのメリットを生かしきれないのだ。

この辺りを踏まえてビルドを考えたり、装備計画を練る必要がある。

資料 エンシェント武器の平均ダメージとDPS

分類 名称 英語名 APS 平均ダメージ DPS
片手用 Axe 1.3 1961.8 2550.3
片手用 ダガー Dagger 1.5 1620.5 2430.8
片手用 メイス Mace 1.2 2057.3 2468.7
片手用 Spear 1.2 2046.3 2455.5
片手用 Sword 1.4 1886.8 2641.5
片手用 儀式用のナイフ Ceremonial Knife 1.4 1899.8 2659.7
片手用 フィスト・ウェポン Fist Weapon 1.4 1886.8 2641.5
片手用 フレイル Flail 1.4 1880.3 2632.4
片手用 マイティ・ウェポン Mighty Weapon 1.3 1961.8 2550.3
両手用 両手用斧 Axe 1.1 3461.8 3807.9
両手用 両手用メイス Mace 1.0 3751.8 3751.8
両手用 ポールアーム Polearm 1.05 3587.3 3766.6
両手用 Staff 1.1 3461.3 3807.4
両手用 両手剣 Sword 1.15 3346.8 3848.8
両手用 大棒 Daibo 1.15 3346.8 3848.8
両手用 両手持ちフレイル Flail 1.15 3345.8 3847.6
両手用 両手用マイティ・ウェポン Mighty Weapon 1.1 3462.8 3809.0
遠隔 Bow 1.4 2085.8 2920.1
遠隔 クロスボウ Crossbow 1.1 2468.8 2715.6
遠隔 ハンド・クロスボウ Hand Crossbow 1.6 1826.5 2922.4
遠隔 ワンド Wand 1.4 1881.8 2634.5

二刀流の基本メカニズム

メインハンド参照と交互参照

二刀流といえば、左右の武器を交互に振って戦うのを想像するのではないだろうか?
しかし、Diablo3の場合は左右の武器を交互に使うスキルと、そうではないスキルというのが存在している。
武器を振るアニメーションのない攻撃スキルが多いため、混乱しやすいのだが、内部的には次のようになっている。

メインハンド=右手、画面左側
オフハンド=左手、画面右側

スキルには、メインハンドの武器だけを参照するスキルと、メインハンドとオフハンドのそれぞれの武器を交互に参照するスキルがある。

メインハンドだけを参照するスキルの場合
二刀流であっても、メインハンド→メインハンド→メインハンド……となる。
常にメインハンドの武器性能を参照する。


交互参照(alternate)の場合
二刀流なら、メインハンド→オフハンド→メインハンド→オフハンド……となる。
アクティブになっている方の武器性能を参照する。

ゲーム内のキャラクター画面でのDPS(表記DPS)は、2本の武器の平均値となるが、これに惑わされず、上記の仕組みに沿ってセットアップする必要がある。

二刀流時の武器の特性の仕組み

両手用武器の時は意識しなくても問題なかったが、二刀流時には各特性がどのように振る舞うのかを押さえておく必要がある。

その武器自体にのみ恩恵のある特性(Local Affix)

・追加ダメージ
・ダメージ+X%
・攻撃速度+X%
・攻撃命中時に出血ダメージ
・ソケットのルビー
※ベース攻撃速度も、その武器がアクティブの時のみ有効

キャラクター全体に恩恵のある特性(Global Affix)

主要なもの
・メインステータス
・生命力
・クールダウン時間短縮
・リソースコスト減少
・vsエリートダメージ
・ソケットのエメラルド
・命中時にライフ回復
・リソース生成量+
・範囲ダメージ
※二刀流ボーナス(攻撃速度+15%)はキャラクター全体に恩恵がある

簡単な例

メインハンドの武器に「ダメージ+10%」がついていても、オフハンドで攻撃時にはダメージは増えない。オフハンドの武器にvsエリートダメージ+8%がついていたら、メインハンドで攻撃時にも、vsエリート+8%となる。両方の武器にvsエリートダメージ+8%がついていたら、どちらで攻撃した際もvsエリート+16%になる。

まとめ

■メインハンドのみ参照するスキルがメインの場合
・基本性能の高い武器をメインハンドにセットする
・オフハンドに「ダメージ+X%」や「攻撃速度+X%」を積んでも無駄になる
・攻撃速度およびそのブレイクポイントは、メインハンド側で計算する
・交互参照スキルを一切使わない場合は、オフハンドの「追加ダメージ」を削ってもよい

■交互参照スキルがメインの場合
・両方の武器の基本性能が重要になる
・攻撃速度のブレイクポイントはそれぞれ独立して計算する必要がある(計算や調整が面倒なので、ベース速度は同じ方が楽)
・二刀流のメリットを生かすなら、キャラクター全体に恩恵のある特性を積むのもひとつの戦略 

資料 交互参照スキルとメインハンド参照スキル

スキルの種類についての公式データは残念ながらない。
以下はユーザーによる検証情報のまとめである。
間違っている可能性あり。

検証する時は、片方の武器をレベル1の初期装備などにすると、ダメージの差を確認しやすい。
PS4なら動画を簡単に撮れるので、怪しいなと思ったら自分で確認してみてほしい。
(そして間違っていたら教えて欲しいw)

バーバリアン

交互参照スキル

バッシュ(Bash)
クリーヴ(Cleave)
フレンジー(Frenzy)
ワールウィンド(Whirlwind)
古の大槌(Hammer of the Ancients)
サイズミック・スラム(Seismic Slam)
ウェポン・スロー(Weapon Throw)

メインハンド参照スキル

リープ(Leap)
古の槍(Ancient Spear)
グラウンド・ストンプ(Ground Stomp) トレンブリング・ストンプ
スプリント(Sprint) 疾風のように走れ、ギャングウエィ
オーバーパワー(Overpower)
リベンジ(Revenge)
レンド(Rend)
アースクエイク(Earthquake)
古の民の呼び声(Call of the Ancients)
狂戦士の憤怒(Wrath of the Berserker) アリートの嘆き
イグノアペイン(Ignore Pain) ブラヴァドー
アヴァランチ(Avalanche)
フュリオス・チャージ(Furious Charge)

※フュリオス・チャージ

2.1パッチノート
Furious Charge
No longer alternates between using main hand and off-hand weapons

■情報源
List: Main-hand and alternating hands skills

デーモンハンター

交互参照スキル

ハンガリング・アロー(Hungering Arrow)
エンタングリング・ショット(Entangling Shot)
ボラ(Bola)
イヴェイシヴ・ファイア(Evasive Fire)
グレネード(Grenade)

インペール(Impale)
ラピッド・ファイア(Rapid Fire)
チャクラム(Chakram)
エレメンタル・アロー(Elemental Arrow)

スパイク・トラップ(Spike Trap)
ストレイフ(Strafe)
マルチショット(Multishot)
クラスター・アロー(Cluster Arrow)

メインハンド参照スキル

ファン・オブ・ナイフ(Fan of Knives)
復讐の化身(Vengeance) ※自動で出るロケットの類
復讐の雨(Rain of Vengeance)
襲撃者の権化6セットボーナスで、セントリーが撃つヘイトレッド消費スキル

次にアクティブになる武器のダメージを参照するスキル

カルトラップ(Caltops) ジャグド・スパイク
ヴォルト(Vault) アクション・ショット、焦土
※これらのスキルを使っても武器はスイッチしない

現在アクティブの武器のダメージを参照するスキル

セントリー(Sentry)
使い魔(Companion)


■情報源
The Dual Wielder’s Handbook 2.2 (UE!)

モンク

交互参照スキル

雷鳴拳(Fists of Thunder)
長手拳(Deadly Reach)
波動円舞(Crippling Wave)
百烈拳(Way of the Hundred Fists)
旋風脚(Lashing Tail Kick)
疾風掌破(Tempest Rush)
天鐘(Wave of Light)
疾走撃(Dashing Strike)
爆裂掌(Exploding Palm)
爆裂掌の爆発ダメージ(EP Explosion)
竜巻天翔(Cyclone Strike)
七星死戯(Seven-Sided Strike)

メインハンド参照スキル

不明
上記以外全てがメインハンド参照かどうかはわからない

■情報源
[Mechanics] Davlok’s Random Testing Shack

定番・注目・要注意の片手用武器[おまけ]

■サン・キーパー(Sun Keeper)
種類:メイス
定番の片手武器。vsエリートダメージ15-30%がつく。



■殲滅者(Devastator
種類:メイス
火炎属性ダメージのつくクラフト武器。クラフトなので厳選しやすい。



■ウタールの怒号(Utar’s Roar
種類:斧
冷気属性ダメージのつくクラフト武器。同じく厳選しやすい。



■サンダーフューリー(Thunderfury)
種類:剣
攻撃時に稲妻ダメージ発生+敵の攻撃速度と移動速度を低下させる。
最大で5体に連鎖するので使いやすい。



■アズールラス(Azurewrath)
種類:剣
冷気属性強化+攻撃時に凍結効果発動+アンデッドにダメージを与えるオーラ。
2.3ではオーラのダメージ強化と、デーモンにもダメージを与えるようになるため、魅力度アップ。



■狂君の錫笏(Mad Monarch’s Scepter)
種類:メイス
報酬クエスト専用レジェンダリー。
爆発の範囲が30ヤードと、この手のタイプではかなり広い。



■ライムハート(Rimeheart)
種類:剣
性能を見ると良さそうに見えるが、弱体化済みなのでいまいち。
2.1のテストでGR100クリアしちゃったらしい。

Tier 100 Invincible Monk Greater Rift Clear



■憎しみのかけら(Shard of Hate)
種類:剣
拡張パック発売直後の最強武器のひとつ→弱体化。
2.1.2で再度強化されそうになったが、キャンセルされた模様。
弱くはないけれどそれほど強くもないという微妙な感じ。

2.1.2 PTR – New Shard of Hate Proc Rate Comparison




■イゥン=ジャン=ドゥ(Eun-jang-do)
種類:ダガー
ライフが17-20%以下の敵に命中すると、対象を3秒間凍結する。
サポート系二刀流モンクでよく使われる(もちろん従者にも良い)。
2.3のクラウドコントロール変更でどうなるかが気になる。
新ルールがそのまま適用されるなら、ライフ17-20%以下でしか効果がないため、いまいちに。


■イン=ジオム(In-geom)
種類:剣
クールダウンを一時的に減らす特殊武器。
こちらもサポート系二刀流モンクでよく使われる。



■鉄鎚拳(Sledge Fist)
種類:フィスト・ウェポン
モンク専用武器。高確率で敵をスタン。サポート向け。



■アズ=タラスクの拳(The Fist of Az’Turrasq)
種類:フィスト・ウェポン
モンク専用武器。「爆裂掌」のダメージを強化する。



■ワン・キム・ラウ(Won Khim Lau)
種類:フィスト・ウェポン
モンク専用武器。稲妻属性+15-25%。



■災禍(Calamity)
種類:ハンド・クロスボウ
攻撃が命中した敵に<死の刻印>をつける。
昔から定番のハンド・クロスボウ。
ただし、レアリティが高く、滅多に手に入らない。



■かがり火を放つ弓(Balefire Caster)
種類:ハンド・クロスボウ
火炎属性ダメージ15-20%がつくため、ナターリャ(火炎ビルド)とペアで使われる。
ナターリャ向けのレジェンダリー矢筒がないというのが大きな理由。

過去の情報:二刀流とワールウィンド

2.3で攻撃速度が動的に変更されるようになりました。この部分は資料としてしばらく残しておきます。

ワールウィンドはチャネリング系&交互参照系
二刀流時の攻撃速度に関しては注意が必要

1)チャネリング(ワールウィンド)を継続している間は攻撃速度は変化しない
ダメージは随時変化するが、攻撃速度は固定で変化しない。これ自体は仕様で、バグでもチートでもない。

2)チャネリングをスタートするタイミングで、攻撃速度が決定する
二刀流の場合は、次にアクティブになる側の武器の速度でチャネリングを始める(もちろん、攻撃速度補正は全部乗る)。チャネリングを止めると左右が入れ替わる。

3)二刀流時にどちらの武器でチャネリングを始めるか判断することはほぼ不可能
攻撃するたびに、キャラクターの詳細画面を毎回開いて、攻撃速度を確認でもしない限り判別はできない。PC版ならTooltipがあるので少しは判別しやすいが、どっちにしろ現実的ではない。

攻撃速度の速い武器と遅い武器をそれぞれの手に持っていた場合、チャネリングの速度はタイミング次第で速くもなり遅くもなるということ。損得で言えばニュートラルな訳だが、大半のプレイヤーは「遅い方でチャネリングしていると損じゃないか」と考える。気になる人が多いと思うので、左右の武器の攻撃速度は揃えることをオススメする。

余談だけど、海外のプレイヤーはこの仕組をsnapshotと呼ぶ。snapshotはその名の通り、写真を撮るという意味で、それはつまり、ある瞬間を絵として固定すること。この固定するというニュアンスで使われる。

■情報源
WW & Sprint RLTW mechanics (RoS update)

Dual Wielding, Breakpoints, and Attack Speed

参考資料一覧

List: Main-hand and alternating hands skills

The Dual Wielder’s Handbook 2.2 (UE!)

[Mechanics] Davlok’s Random Testing Shack

Upcoming Change: 2-Handed Weapons(リンク切れ)

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